不定期ですいません。
ヤンスタ更新してます。
久々の登場となる、ブロンズです。
ちょっとした関係で必要に迫られ、「シザーハンズ」をDVDで観直しました。
今さら感もありますので、ご興味ある方は以下、どうぞ。
17年前に製作された映画でありながら、古さを全く感じさせない映画でした。
ともすれば、こだわりを感じさせる美術やセット、衣装などに注目されがちなティム・バートン作品ですが(もちろん、それも素晴らしかったのですが)、改めて意外だったのは、ちょっと堅い言い方をすれば、そこで描かれている人間観が、現代社会にも通じる普遍性を感じさせるものであったことでした。「人」というものが、ここまでちゃんと描かれていたか、と関心してしまいました。
ちょっとした印象や噂に流されやすい人たち、追い詰められると平気で他人に罪を被せる利己的な人たち、自分を偽り外見的に着飾ることばかりを考えている人たち・・・・等々。
そんな人たちが多い中、キレイなものはキレイと思い、好きなものは好きと言ってしまう純粋な心を持った主人公のエドワード。
物語の中で、キムの父親がエドワードに問うシーンがあります。
道に札束詰まったカバンが落ちてました。次のうち正しいのはどれでしょう?
A:自分がもらってしまう
B:愛する友人や恋人にあげる
C:貧しい人にあげる
D:警察に届ける
エドワードはBと答えます。しかし、正解はDだと教えられます。
人間社会に生きる以上、ルールはルールですし、社会の常識も大事なことです。でも、時に、人はルールや善悪だけでは割り切れない状況に陥ってしまうことがあります。そんな時、どこまで自分の気持ちを大事にし、結果的にどういった行動をとるか。
エドワードは、屋敷で一人で住み続ける選択をします。
キムは、屋敷に一人住むエドワードを遠くから想うことを選択します。
それは、相手を想うからこそのお互いの選択だったりします。
素朴でいい話だなと、そう思える映画でした。